海馬の星

玉森くんとキスマイ。それだけじゃないけど書き留めておきたいことを綴るところ。降りそそげ愛のシャワー。

舞台「あんちゃん」@東京グローブ座 17.07.12

北山宏光主演舞台「あんちゃん」

www.anchan-stage.com

みったん舞台。
当たり前のように自名義では取れなかったので、当日券を狙って日々電話。

そして11日。まさかの12時半頃、160回目くらいに繋がった…!!!
いざ繋がると、思いもしないことすぎてパニックでしばらく真っ白になって、
しかも会話するパターンだと思ってなくて笑。
チケットぴあのお姉さんに「もしもし!もしもし!チケットぴあですよ、繋がってますよ、?」
とつっこまれる…。

ということでありがたいことに奇跡的に翌日の舞台に入れることになりました。

f:id:sayatamabon:20170713062734j:plain
13時からの公演だったので、12時までに当日券の列に整列とのことで、
11時45分くらいに着くように行った。
まず、予約時に伝えられた整理番号に名前を伝え、身分証明書の提示。
そこをパスしてしばらく待機。
あっつい日だったけど、ちょうど木陰ではあったので持ってた扇子と日傘で耐えられるくらい。
時間が近づくと、1番から10人ずつくらいで1列に並び直して、
販売開始。

受付では再度、身分証明書を提示してから購入。
あらかじめ先に席を教えてもらえて、「見切れ席で、斜め前に柱もあります」
と説明を受ける。ぜんぜん構わないー!と思いながら購入すると、
「暑い中お並びいただきありがとうございました」と。
ありがたいしかないのにそんな言葉をかけていただけると感動してしまう。

でも、ここでチケットを手にしてようやく現実なんだなって思って緊張が高まる。
そのまま入場してパンフレットとキタミツリバーシを購入し、ドリンクを飲んで、開演10分前。
見切れ席と言われたけど、2階席の1列目という良い席だった!


なかなかどう表現していいかな…って思うとすすまなくて、そう思ってると時間が経って記憶が薄れてきて曖昧な部分もあって。

やっぱりこの舞台は自分の目で観ないと分からない部分が大きいなって思ったので核心は書かないでおこうと。



開演。

先生以外、家族全員から登場。
真っ暗から、雨の、でもなんだか引っ掻いた傷のような光とともに。

この場面から家族の性格というか、個性がすごく分かるようになっている。
父親が突然現れて、話しかけるも答えられない娘息子たち、
母親が(これまた愛くるしい、ふわっとした素敵なお母さん)なぞるように話す。


お姉さん2人の感じは、なんていうか、強い。立ち姿、無視する姿ともに。
それは悪い意味じゃなくて、弟と比較すると責任感だったり、自立心だったり、
そういうところからにじみ出てるようなもの。
そこに女性特有の嫌悪感を表す感じが出されてるような?
逆に弟には柔らかさを感じる。

凌(りょう)は1番最後に話しかけられるのだけど、姉2人の苛立ちのようなものはない。
あるんだろうけど、表に出して吐き出せるような性格や環境ではなかむたのだろうと思える。

父親に、ショップカードらしきものを渡す。お姉さん2人とは違って
よく分からないなりに繋がりを持ちたい気持ちがそこに。

この時点で、わたし自身弟がいるので、見てて心が苦しくなった。
うちの家族は離別したメンバー(?)はいないものの、やっぱり
力関係というか、話し方というか、すごく見てて重なる部分があるなぁと。
うちはガミガミしてる感じが母親が冴姉、わたしが准姉だなぁって思ってちょっと
人のふり見て我がふり直せ的な感じがした…。


凌が小学生の頃のシーン。
ご懐妊が分かり、凌がおにいちゃんになるって喜ぶ両親。
「これらは"あんちゃん"って呼ぶか!」
幸せな光景。



そこから、父親は家を出てしまう。
凌は部屋に引きこもる。


姉2人は帰ってきたらランドセルを凌のいる部屋に投げ入れるw。
でもそのあとちゃんと机の下にきれいに片付けるんだよね凌くん。
かわいい。
姉2人は母親が仕事することになったからお家のことをするようになってる。
父親が居なくなったことを心では消化はできてないにしろ、
次に進んでいく2人に対して、凌くんはまだ理解しようとしてもできなくて、
だから引きこもってしまってる。

担任の先生。
凌くんにドリルを持ってくる。
お母さんと一緒にやろう!と張り切るも、まさかのお母さんぎ九九言えないw
でも、少しウザいけど、程よい距離感で支えようとする先生はとても素敵。

そしてなんとかして家族を支えて凌くんを元気にしたい一心で、劇まで作っちゃう。
ちくわぶ役の凌くん、小さい子がふてくされてぶつぶつセリフを言うのとてもそれっぽいし、
お父さんが見にきてくれるかもっていう微かな願いを込めて
やってみようと思うのも健気でかわいい。ほんとにお父さんに会いたいんだよね。

キャッチボール。
お父さんと会えて嬉しいはずなのにやっぱり下を向いてぼそぼそしゃべる凌くん。
国夫さん「あいつ(担任)なーんかイヤだな。あんちゃんもそう思わないか?」
凌くん「うん…」
連れてきてくれた担任の先生不憫w

凌くん「パパのとこきていい??」
こんなかわいい(しかもずっとうつむいてる)凌くんのこの提案。
ほんとに小さい子に見えてきゅん…としてその分切なくなった…

結局、少し前に展開されてたけど国夫さんは「ちゃんと了承をもらったら」って
凌くんに伝えてたんだよね。だけどやっぱりお母さんからは反対されちゃうから
離れ離れになったんだよねきっと。


このキャッチボールが凌くんにとっては最後にお父さんと触れ合った、
寂しいけど会えて嬉しい思い出だったんだろうな。
これがあるから突然の再会でも、あったかくなる気持ちも凌くんにはあったんだと。
だからショップカードも渡すし、その後に国夫さんが来てもスムーズに会話ができた。


呼び出された姉2人。
冴姉は旦那が浮気して、子守を押し付けて実家へ。
准姉はリコールの問題以降チーフを外れて、まだ慌ただしくしてる中で実家へ。

こんなの持ってるからいけないんだ!
と、凌くんがあんちゃんになると分かった時に買って大事にしていたぬいぐるみを
今すぐ捨てる!って冴姉が捨ててしまう。

お母さんのためだ、と思いながらもきっと自分たちが苦しくなるからなんだよね。
しかも後で、というと捨てないのが分かってるから今すぐと言って
実際に自分で回収場まで持っていって捨てちゃう。
こういうところ、姉だなぁっていうか、父親がいなくなって実質母親をやってた姉だからだなぁ。

きっと自分が嫌われるとか、心のどこかでは分かってるんだけど、
それよりも先に行動しちゃう姉の感じがすごく伝わった。


凌くんが国夫さん連れて帰ってくる。


たぶん飲んでる時にも違和感があったんだろうね凌くん。
だからまだ知りたいことあったんだと思う。

姉2人に言われまくって、やっぱり帰ろうとする国夫さんを制止する凌くん。
「また逃げんのかよ!」

そこで国夫さんが急に現れた理由が明らかに。
違和感はこれだったのか…って納得。
だから国夫さんあの表情だったしそんな行動するのかって、すごく繋がって鳥肌立った…

「だから帰んなって!!」

何度も制止する凌くん。
だんだん口調が強くなってる。

全員の気持ちが爆発して、でも全員がどう思ってたかを知れて、
凌くんもお姉ちゃんたちに言えなかったことたくさん言えて、
もう感情がぐわんぐわんした…つらいけどうれしいような、
でも一気に受け止められないくらいの想い。


個人的に姉の立場なので、凌くんに言われる台詞がグサグサきた。


ここまでぶつかれる家族ってすごいな…。


凌くん。
「ここにいて!思い出せよ!!」




最後はまた凌くん国夫さんがごはんしてるシーン。
国夫さん「これからは凌って呼ぼうかな」
照れ臭くて遠慮する凌くん。


この家族が幸せになってほしいなっていう気持ちが溢れるとともに、
自分も家族に会いたいなって思える舞台でした。



ほんと言葉にするのが難しい舞台で、でもほんとに素晴らしい舞台でした。