海馬の星

玉森くんとキスマイ。それだけじゃないけど書き留めておきたいことを綴るところ。降りそそげ愛のシャワー。

Kis-My-Ft2 7th Album 「Yummy!!」を通して聴いた

チームキスマイがとても力を入れて作ったYummy!!なアルバムを聴きました!
最初に感じたことをひととおり残しておこうかと( ´▽` )ノ
ちなみに曲は通常盤で。

avex.jp

01."7th" Overture
02.Invitation
03.Mr.Star Light
04.PICK IT UP
05.Break The Chains
06.Toxxxic (藤ヶ谷太輔)
07.蜃気楼
08.カ・ク・シ・ゴ・ト(北山宏光)
09.セルフィー
10.青春 Don't Stop!!
11.Super Tasty!
12.Clap- A-Holics(玉森裕太)
13.FREEZE
14.赤い果実
15.REAL ME(北山宏光&藤ヶ谷太輔)
16.友+情を、くっつけて
17.HAPPY☆DAY
18.We are キスマイ!f:id:sayatamabon:20180503113758j:plain



01."7th" Overture

ママと小さい子のおしゃべり。
「きっと気に入るわよ!」
「待ち切れない!何ができるの?」とワクワクして、
「できた?できた?」ってソワソワしてフワフワしてる子の声が
このアルバムへの期待を膨らませてくれる。

02.Invitation
タイトルの通り、このアルバムへ、楽園への招待。
メロディに沿って聴こえるホーンが印象的なファンクな曲。
Let's Play Hide And Seek(かくれんぼ)がキスマイっぽくてかわいい。
ファルセットも多出するのもだし、幅が広がった感じがしてドキドキした。


03.Mr.Star Light
からのダンシンインザサーーン!(pre-school大好き芸人)
そしてここでもかくれんぼモチーフが繋がってる。

ラップ部分は今までの曲のシングルのタイトルを
散りばめた歌詞。その中でむちゅ恋が入ってるの強い…
タイトル入ってるだけで嬉しくてやっぱりテンション上がる。

「世界で一番目指すステージ」
「同じ時代を今生きてるこの奇跡を祝おう」

ここがグッとくる。
奇跡の軌跡をわたしたちは見てきたし感じてきたんだよね。


この疾走感とキラキラはキスマイっぽいんだけど、
それでもなんだか新しいキスマイで、
お祝いムードも含めてとっても楽しくなる曲。


04.PICK IT UP
ピキラも良曲だなぁ。ここまでが華やかな曲な前菜だっただけに、
更にこのシンプルにスタイリッシュなかっこよさが目立つ。
聴いてるだけでステップや衣装を引っ張るところが思い浮かぶ。
最初から最後まで息を呑んで聴く曲なイメージ。

05.Break The Chains
ニカ→横→宮→千のラップから始まる
重低音×攻めのキスマイ。
キスマイといえば、なタイプの曲なんだけど、これは洋楽みたいで、
都市型大型フェスで(しかも屋内ステージの1番大きいところ)演っててもいい曲。
サビで拳上げながら「ヨービューティーフォーー!!!!」って泣きながら歌いたくない!?

たまもりくんまた歌が上手くなっててかっこいい!って最初に思ったのはこの曲だな。

「定めさえもきっと変えていけるよ」藤
「今すぐ踏み出そう」北
と引っ張ってくれるここがまた熱くて良い!

そう、攻めの曲だけど歌詞はdependsみたいな(またpre-schoolの曲を出すw)
「他の誰かに否定されても君は君だから」
とても背中を押してくれる内容なのがまたアツイ。

06.Toxxxic (藤ヶ谷太輔)
イントロから、たいぴちゃんの曲!っていう、らしさの詰まった曲。
toxic感のある歌い方で、これを聴かせられる歌唱力が増してるのがすごいと圧倒された。
どんな魅せ方するのかなぁ、ってライブも楽しみ。

07.蜃気楼
ピアノとストリングスの印象的な曲。
心地よいAメロ→気持ちをはやし立てるようなBメロ→サビのメロウ
(韻を踏みたかったわけじゃない)
っていう、これまた曲の展開がとても素敵。

ニカ千から始まる2番は色気を感じたし、大人っぽい。
これ、それそこまたライブで化けそうだなぁ。と。


08.カ・ク・シ・ゴ・ト(北山宏光)
はいきた!みったんの作詞作曲!!
もうタイトルからしてみったんっぽいよね…

雰囲気に恋人はワイン色感を感じた=昭和のテイストを感じるってことなんだけど、
この年齢になったからこその背伸びしてなくて遊んでる感じが素晴らしい。
サビのメロディなんて口紅のCMとかに起用されてもおかしくない!と思っちゃう。
「……だよ」の終わり方もみったんらしくて好き!


09.セルフィー
リフレインされるメロディーがかわいくて、キラキラ…✨って波が光るようなサマーチューン。
ラーイドンターイム。

1番は
宮→ニカ→横→千
ふぁーっと青春の淡い色と潮騒が香る。
もしかしたらこの4人の歌い方だからそう感じるのかもしれないなって。

2番の
玉→北→藤の時にはそれを感じなかったんだなぁ。歌割で感じ方かわるなぁって
新鮮に楽しかった!

切なくて儚いその瞬間を切り取った曲だけにふわっとあったかい気持ちになる。
セルフィーってタイトルも、
きっとこの時代を共に過ごしたことを何年たっても思い出して
微笑んでしまうんだろうな。
そんなセンチメンタルな気分にさせてくれる曲。

10.青春 Don't Stop!!
アイドルらしい元気をもらえる内容の曲。
ネバーギバー!!ってみんなでハッスルポーズしたいw

いつまでも青春ってのがキスマイぽくて良いなぁ。
自分は自分だから、胸を張っていいんだよね。
開き直りじゃなくて素直に前を向けばいいんだって思わせてくれる元気な曲。


11.Super Tasty!
TVでもこれを披露してるしきっとメイン曲はこれだよね?
ここに入れてるのがメインディッシュ感あって素敵。

「ショートケーキなら苺とクリーム 足りないものを補ってwin-win
の宮玉、

ハンバーガーみたく バンズとミートが 合わさって初めてクリティカルヒット
ニカ千、

この歌割最高すぎて泣ける。
ショートケーキが宮玉でハンバーガーがニカ千って、歌声も歌詞も雰囲気も完璧。


break it down toの流れがKis-My-Ft2の順なのもかわいい。
TVで披露されてるあごのせダンスも、ソワソワしてかわいいなーと思いながら見られる
とってもYummy!!な曲。



12.Clap-A-Holics(玉森裕太)
急にクラブきたかと思った。
クラブミュージック大好きなのでだだハマりしている…。
音にのって踊りたくなる曲。
ブラックミュージックっぽさも入ってるからさらにカッコいい!

この難しい曲をこなしちゃうたまもりくんもすごいし、
これを入れようと思ったエイベたんもすごい。ありがたい。

聴くたびに好きになる曲すぎて困るし、ライブで演ったら更に好きになることも間違いないから怖いw


13.FREEZE
かっこいい曲のあとにまたかっこいい、MIYAVIさん提供曲!


キスマイの熱くてカッコいいロック曲とは何味も違う、ロックテイスト。
ギターリフ超かっこいいね?当たり前だけど痺れるね?
ICE ICE、のBメロからのFROZEN のサビへの流れがもう、
徐々に火がつく(凍っていく!?)感じがやばい。

ホースで氷のシャワー(フェス的な)ぶちかましてほしいし、
逆に砂漠みたいなところでもいいし、
この曲の演出も楽しみすぎる…!!

14.赤い果実
また色の違う曲。
今回アルバムに入ってるシングルが、
とてもよい差し色というかアクセントになってる。
Yummy!!風にいうとスパイスなのか口直しか。

シリアスでミステリアスだけど光を射す曲。
テンポとメロディもそうなってるのが興味深い。

15.REAL ME(北山宏光&藤ヶ谷太輔)
藤北による藤北にしかできない曲。
ミクスチャーロックに、リフレインされる度にこそばくなる歌詞。
それを力強く重く攻める、2人にだからこそのパワー。


16.友+情を、くっつけて
アコギから始まる穏やかな曲。
特典の北玉ドラマ観てから聴くと涙が出てきてびっくりしたw
年齢を重ねると、環境が変わると、どうしてもいろんな人とすれ違うことはあって、
そんなのをそれでもいいんだよ、いつでも戻れるんだよって言われてる気がして
ほっとする。

そして、


みったんのSeven heartsが好きすぎる。


17.HAPPY☆DAY
金ピカ衣装のMV見たし、バックバンド感とかラッツ&スター感(歳がバレる)なんだけど、
あとスタブロに書いてあったゴスペル感。
それをアイドルがやったらこうなるっていう楽しさ。
最後の締め曲としては珍しいハッピーエンド。かつデザート。
冒頭のたまもりくんの台詞がきゅううぅぅんってなるから中毒。

ラップ部分がとってもかっこいい。特にニカちゃん。
普通に自分のものにしてるのがすごいと感じたんですけどすごいよね??

タイトルの通り、ほんと幸せな気分になる。

寝る前に聴くと明日も頑張ろうって思える。

18.We are キスマイ
メンバー紹介?曲。

バカやって踊って最高!
ヘマしたって笑ってLet's go!

っていうポジティブさはキスマイを表してるなぁ。

てか「いいとこ全然伝わってなくない?」って言うてるけど、
そもそもキスマイ担にしか伝わらないのが面白いw



始めのほうのMr.Star Lightでも、通常盤の締めであるWe are キスマイでも、
「てっぺん取る」っていうのが共通していて、
この時代のチャンピオンに向かって走り続けてる7人を、
これからもずっと一緒に後ろから走って追いかけていたいなぁと、
そんな風に思える7周年。

あぁライブが楽しみ!!!

舞台「Take Me Out 2018」@青山DDDシアターホール 4/5

「Take Me Out 2018」観劇。

www.takemeout-stage.com

内容については、うまくまとめられなさそうなので割愛。
また観に行けたら書きたいな。

ひとつ特徴としては、客席が、舞台を挟むように両サイドにあること。


今回はアフタートークの文ちゃんを中心におぼえてる部分だけ。




司会は演出の藤田俊太郎さん。
藤「あの、スペシャルゲストって書いてあったんですけど…僕です笑。」

3つの質問を中心に進めるとのこと。

藤「この作りだと誰かしら後ろ向きになってしまうので、
質問ごとに4人には席を移動してもらいます笑」


まずは役柄の自己紹介。
章平さん(ダレン役)がはじめに、続いて
玉置玲央さん(メイソン役)
「メイソンは、アメリカ人だけど実はユダヤ人だってことは覚えて帰ってください」

文一くん(トッディ役)
文「浜中文一ですー。お待たせしましたー。」
文「僕の演じるトッディはね、ライトを守ってます!」
会場笑。

文「いやいや、笑てますけど、真剣に守ってますから!
劇中では前に行ったりもしてますけど、ライトですから!」


藤「設定はないけど、どこ守りたいとかね、みんなで決めたんですよね」



続いて2016年版と2018年版について。
質問が変わったので(ごきげんようスタイル)
席を移動。

水を持って動くのかどうかでわちゃわちゃする4人w。

まずは2018年版からの2人から。
玲「入りにくさとかは無かったですね」
文「(突然態勢かえて)やっぱりぃ、
2016年があるから2018年がある、みたいな?」

玲「なんでそんな急にB-BOYみたいになった?」
文「でも僕人見知りなんですけど、入りにくさはなかったですね。
藤「このね、玲央くんと文一くん…w
ふだん文一くんなんて言わないのになんだろうw、文ちゃん、文一くんと、
あと陳内くんがね、今年からで。」
文「陳内くんは違和感なさすぎて2016年からいるんやと思ってたんてすよね、
なんなんですかね彼のあの感じw」


最後の質問は、「好きな台詞」。

章平さんは
やけにセンチメンタルなんだな」。

栗原類さん(シェーン役)は
愛についての台詞。ダレンとデイビーの会話のところかな。

舞台の内容とともにしっかり話してくださった2人。


のあとの


文ちゃん。
文「トゴ、ポゴ、ノゴ、ゴゴですね

会場また爆笑wwww


玲央さんの好きな台詞は

キッピーの「知っていることには耐えられるが、知らないことには耐えられない」。

核となる言葉とも、「耐える」という言い回しも、とおっしゃってたけど、
ほんと印象的な言葉だった。

最後の挨拶。

栗原類さん。
「いろんな見方ができると思うので、ぜひ、
今回は(座席)A面で見たら次はB面とか
、あとは、今回はこの人を中心に見ようと思ったら
また違う角度から見ることもできるので、何度でも観て欲しいです。」


文ちゃん。
「4/7の土曜日にね、陳内くん味方くんたちのアフタートークがあるんで、
俺たちが最強!って言うてるんで。
どんなトークするのか楽しみですねぇ(ニタっ)」


藤田さんもおっしゃってたけど、座組としてすごく良い座組なのが伝わってきて、
作品が重いテーマなだけに、ホッとする時間だった。

最後に藤田さんがTake Me Outの意味を話してて、
「わたしを連れて行って」ということから、


演劇はどこか違うところに連れて行ってくれる。
演劇は僕らを裏切らない

って言葉がジーーンときた。

遠くまで足を運んで良かったです!

舞台「そして僕は途方に暮れる」@森ノ宮ピロティホール 4/11

マチネ観劇してきたのですが、ビックリするくらいの良席。
わかりやすくいうと、父さんのタバコが香ってくるくらい。

そして2回目の観劇で、やはり特に2幕が投稿したブログがあまりに記憶が曖昧でぐちゃぐちゃになだてたところもあったのでこっちで細かいところ、更新!




1幕。

伸二の部屋


お前がきてもう2週間かぁ〜。
ちょうど来た時もこれ(水曜日のダウンタウン)やってたもんな、
と言うシーン。


明らかにこの辺から伸二もおかしい。
(あとから分かるけど、おそらくその日から付き合い始めてる)


「今日里美ちゃんに連絡した?」
ってわざわざ言ってるってことは、おそらく誕生日か記念日だから聞いてるのかと思ってた。。

で、

残業で遅くなった、って言うてるけど、
逆算したらこの日から里美と伸二は関係が変わってき始めたはずなので、
恐らく2人が付き合い始めたのはこの日なのではないかと。
誕生日か何かだからきっかけとして電話した?なのか、
今日もしかして連絡取ってたらそのこと知った?の質問だったんだな…。

そしてここから、

時系列でいうと、


11月1日(水)里美の家、家を出る
11月15日(水)伸二の家にいる、家を出る
11月22日(水)田村先輩の家にいる、家を出る
そのまま姉の家に行く、出る
11月23日(木)朝の便で北海道の実家に行く


そして実家への飛行機の搭乗案内のアナウンス。

そのあと

11月24日〜29日 ←時が流れる時に歩くのは里美
11月29日〜12月5日 ←伸二が歩く


12月6日 北海道、の文字。


母親のところでは、
裕一は「こういうのやめたほうがいいよ」と宗教に没頭する母親には
意見を言えたりして、
ひとつ前の香の部屋でも、「じゃあ言わせてもらうけど!」って
言い返してたり、
家族にはやっぱり自分の思ったことは言えるんだなぁと思った。


そして父との再会
「世間様が帳尻を合わせてくれる。ぬるま湯だよ人生は。」
「ひとつ父親として言うと、逃げて逃げて逃げ続けるんだ。
それでもどうしようもなくなったらこう言うんだ。
『面白くなってきやがったぜ』」
そして父の部屋へと向かう。

裕一の声「面白くなってきやがったぜ」

で幕が降りる。



2幕。

始まりはやはり4分割。

この時に、里美から伸二への電話。
この時の口調から、仲の良さはうかがえるんだけど、

里美「まだ裕ちゃんから連絡ないんですけど!」
っていうおこ!な感じ。
それを伸二は聞いてあげてる、っていう感じだった。

里美「自分が浮気しておいて!」
って避難をさんざんしてるので、
この時はまだ伸二との関係も深くはなかったのかな。
最後の扉はまだ開けてない気がするんだよな。


里美「もうさ、汚物っていうか、それ通り越してうんこだわ!」
この言葉が、連絡がないことへの不満からのものと思ってたけど、
あとの発言からもわかるけど、
ここで里美が裕一に対してもう気持ちがないことを表してるシーンなのかと。


母→香。
「ずっと言おうと思ってたんだけど、裕一くん2週間くらい居たんだけど突然出て行っちゃったの」



田村先輩が後輩の加藤に電話。



田村先輩「あいつ俺の家出てってからずっとバイト、ブッチしてやがんの!
あいつ連れて来たの俺だからマジ肩身狭いっつーか。
見つけたらまじボコるわー!!」
加藤「菅原先輩まじ映画っすね!!」会場笑。

田村先輩「なんか分かったらすぐ連絡しろよ!」
加藤「了解ーっす!」


香→伸二
母→里美

の会話の最後に、

「何があったの」
と聞かれるけど、聞かれた里美も伸二も沈黙。




クリスマス
テレビでクリスマスの雰囲気の番組が流れている。
こたつで寝転ぶ裕一。

父「はい、メリークリスマス(ボトッ)」
アルフォートをこたつに落とすように置く。

裕一「ん?」
父「クリスマスケーキみたいなもんだろ」
父「おまえがきてしばらく経ったな。どうだ、ここでの生活は。」

父「ここは牢屋だ。誰かに出してもらわないと出られない。」


ここから、連絡してみろ、という話に。

父「これうまいな。」(アルフォート)
父「今日はクリスマスだ。
クリスマスケーキみたいなもんも食べたし、酒も飲んだ。
今日はクリスマスだからっていう理由でいいじゃないか。」

父「歯医者に行くだろ、いつもは痛くなってからいやいや行く。
でも急に、歯の健康は大事だから、
と正しいことをしようという頑張れる時があるだろ。それだ。
分かるか?」
裕一「あぁ、なんとなく」
父「いいからかけろ」

この、歯医者の比喩が秀逸すぎる。絶対みんなそういう踏ん張れる時、あるもんね。


父親の部屋の両サイドに4人の部屋。

里美に電話。留守電に入れる。
「いま田舎の父のとこにいます。いつか帰ります、
いつかちゃんと話しますので、いつかまた連絡します。:

仕事帰ってきたところでちょうど着信を見てたのに
取らなかった里美。

すぐに伸二に電話。
伸二「なんて?」
里美「お父さんのとこにいるって。
それだけ連絡あったから。」

この時のテンション、もしかしてこの電話の前に、
伸二との関係も深まったのではないかと感じた。
なので、裕一からの電話で、現実がチラついたこともあったんじゃないかって。

伸二→香
香→母

それぞれその情報を伝え、そのあとそれぞれが裕一に電話するも、
着拒されていた。

最後に里美が電話するも、電源が入っていなかった。


(余談だけど、ここからの舞台転換で香と母側のセットが
ドーーン!ってぶつかっててヒヤリとした…)


年末
カップ麺買って帰ってくる裕一。

裕一「あれ?早いね」
パチンコで負けて苛立ってる父。

父「なんか腹へったなーピザでも取るか。
パチンコで勝ってたら寿司でも取れるんだけどな、

借りるぞ、」と裕一のスマホの電源つける。
ロックかかってるからと解除させる。

すると里美からの鬼電の履歴が。

父「チャンスじゃねえか!留守電とか残ってないのか?」
操作する裕一。留守電が残っていた。

父「よし、スピーカーにしたから再生しろ」

再生すると母親が倒れたという内容で、病院名も入ってた。

すぐに行く準備する裕一。

逆に寝転び直す父親。

裕一「えっ?」
父「俺はいかねーよ、行ってもいろいろ言われるだけだし、」
裕一「はっ!?あんたサイテーだな!!」

裕一「ずっと言おうと思ってたんだけど、
俺はあんたみたいには絶対にならない!って思ってたよ!!」
「俺はあんたとは違う!!!!」


父「じゃあ今すぐ出ていけよ!」

出て行く。

バス停で里美と出くわす。
里美「お母さん家に戻ったって。なんか痩せた?ちゃんとたべてる?」

伸二。
「会いたかったぜー!」と抱きつく。
「お前も会いたかったか?」
里美の表情は暗い。


実家。

里美・伸二「おじゃまします」

母「雪降ってきた?」「里美ちゃん、北海道さむいでしょう?」

香「里美…さん?初めまして。」
里美「初めまして。」
香「あ、(手を裕一に向けて)、姉です。」
里美「あ、(手を裕一に向けて)、彼女です。」

伸二「あ、友達です。」
母「あ、母です。」
会場笑。

久しぶりの再会なので、まだ別れる話にもなってないし、もちろんまだ彼女なんだけど、
そのあと何度か上の空だったのは、
裕一への罪悪感なのか、うまく立ち回るための言動を考えてたからなのか。


母親が元気だったので、良かった良かった、となり、
夕飯を準備してる間をもたせるために他愛ない話を続ける。


香「里美ちゃん、いつ着いたの?」

里美「ついさっきです。」
伸二「実家帰ってきてたから待ち合わせしてて。」

香「伸二くんは?いつ帰ってきたの?」
伸二「2日前です。」

香「仕事終わりは?」
伸二「28です。」
香「あ!わたしと一緒だ!」「里美ちゃんは?」
里美「30です。」
香「大変だねぇ!」
伸二「大変ですよねえ。」

沈黙。


母「はい、できました!」
里美・伸二も手伝います、と台所に。
母「裕一くんも、ほら!」

と言われて立ち上がってはみるものの…

みんな席に着く。

裕一の席がないw

会場笑い。

「あ、ソファの方が柔らかくていいし、」と強がる裕一。


しばし話しながらご飯食べる5人。

香「(箸をガチャン!と置き)ごめんね、」
香「ねえ!あんたは誰かに聞かれないとなんも喋んないわけ?
なんか言わなきゃいけないことあるでしょ!?!?!?」

沈黙。


伸二「菅原もこの2ヶ月いろいろ苦労したんだろうなって、
さっき会った時死んだような顔してたから思いました」

香「こうして周りの人に助けてもらって!いいご身分だわ!」

沈黙。

香「なんで何も言わないの!!かっこいいわ!逆に尊敬するわ!!!」
香「わたしは、あんたを絶対許さない!」


里美「裕ちゃん、裕ちゃんはこうやって怒られるのも嫌だったんだよね?
気を遣われて、優しくされるのも嫌だったんだよね?
いまもう全部されたよね?」


ここは彼女だからこそ裕一のこと分かってる台詞で、
かつ、彼女としての最後の優しさだと思った。


しばらく沈黙のあと、話し始める。

裕一「母さんが倒れたって聞いて、自分でも自分じゃないくらい、
不思議な力が出たんです。
でも、ここへきて、なんか、あわよくばどさくさに紛れて
今までのことがチャラになったりしないかなって思ってました。

また逃げようとしてたんです。」

立ち上がって「変わろうとは思ってるんです。
どうやったら変われるかもわからないし、
変われるかもわからないんですけど!」



移動して

「なんか、すいません。

なんか、なんかでしかないんですけど、
なんか申し訳ありませんでした。


なんか!なんかでしかないんですけど!!
申し訳ありませんでした!」


土下座して泣きながら謝る。

暗転。


里美が伸二に電話。
東京着いたと。

母「最終便で帰らなくても良かったのにねえ?
泊まっていけばいいのに。」

伸二「そのまま明日新幹線で実家で過ごさないといけないらしいです」

母「あら、めんつゆがないわ、コンビニ行ってくるわね、」
「伸二くんもお蕎麦食べて行くわよね?」


伸二「あ、俺も実家で過ごさないとなんで。」

母「そうよね。」

出かける。


伸二「なぁ、俺が、前に友達だよなってキモいこと言ったの覚えてる?」
裕一「ああ。」

伸二「この2ヶ月いろいろ考えてて。お前好きな映画の監督っている?」
裕一「あぁ、まぁ。」

伸二「その監督の映画でつまんないのがあったとしても、
その監督の人間性とか性格とかまとめて好きだから、
「たまたまの失敗作だ」って思わない?それと同じなんだよ。」

伸二「わかる?」
裕一「わかるよ。」

伸二「この2ヶ月は、菅原のたまたまの失敗作だって。
だからそんな時もあるよな、って。」

「里美ちゃんも今は気まずくて俺にかけてきたと思うんだけど
だからちゃんと東京帰って話しなよな。
あれ?またうざいこと言ってる??」

裕一「いや、」

伸二「じゃあな、」

帰ろうとする伸二に

裕一「あ!おれは思ったことないよ!」
伸二「ん?」
裕一「伸二の失敗作。」
伸二「いやいや、わっかんないよー?これからあるかもよー?じゃな!」

結末を知ってると辛すぎるし怖すぎるこのシーン。
伸二はほんと、なんでこんなに笑顔で言えたんだろう。

香が降りてくる。
香「あれ、かあさんは?」
裕一「コンビニ。」

香「あのさぁ、さっきの件だけど、
わたしはあんたのこと許さないけど、
それが別にわたしとあんたの生活に支障はないでしょ?

わたしの生活にあんたが入ってくることはないわだし。

わたしには弟がいる、あんたには姉がいるっていう事実だけ。
もはやそういう物体?
うん、そういうことだから。以上!」

物体、で会場笑。


母帰宅。

裕一「体は大丈夫ですか、」
母「うん、」
裕一「リウマチは辛くないですか、」
母「うん、」
裕一「クリーニング屋のパートは辛くないですか」
母「うん、」
裕一「一人で寂しくないですか」
母「…うん、」
裕一「じゃあ…正月明けたら東京かえります。」
母「はい」

うん、だけで気持ちが表現されてて全部違うのすごかった。。
「うん」がNOで、「はい」だけがYESな感じがする。

父親が来る。

母「えっ?」
父「どん兵衛届けにきたんだよ」
会場笑。

父「大丈夫なのか」
母「はい、、」
父「いやぁ生命保険な、俺がいた時に契約したからどうなってるかなーと
思ってたんだ」
母「…」
父「じょーだんだよ、冗談!!」

父「どうだ、おれ頑張っただろ、
やっぱりお前とは俺は違うな、面白くならなかったわ」
裕一に向かって話す。

香がリビングに戻ってくる。

香「え?」
「なんでいるの?
よく帰ってこれたよね」
父「すごいだろー」

とりあえず蕎麦を食べることに。

香「あんたのそばはないからね!」
父「どん兵衛あるから」
香「そ、あんたたちにはそれで十分だわ」

年が明ける。

母「あけましておめでとうございます」
一同「おめでとうございます」
父 「今年もよろしくおねがいします」
香「あんたが言うな!」

暗転しながら
父「なんか固いな」
裕一「まだ3分経ってないんじゃないかな」
会場笑。


東京




先輩にお詫びの電話。
田村「お前がいなくてもぜんぜん回るよあんな暇な店。
でも復帰したかったら話通すから言えよな。
つーかさぁー!お前いなくてつまんねーんだわ!」

裕一「先輩、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいします。」

田村「あーあけおめことよろ!んじゃな、」


里美の部屋に戻る。

携帯をいつもの場所に。

里美が帰宅。

ポストに入っていた郵便物を見ながら、
「ねぇ、年賀状ってさぁ、減ったよね。
みんなLINEですましちゃうもんね。
ほら、裕ちゃんのなんて1枚もないよ?」

裕一「ちゃんと話します」
ベッドの上に正座。

里美「裕ちゃんはもう何も話さなくていいの。」
裕一「え、でも、」

里美「話さなきゃいけないのはわたしの方なの。
なんで、裕ちゃんにずっと連絡しなかったのか。」


里美「ずっと浮気してたからです」

里美「ほんとはわたしが裕ちゃんから逃げてた。
本当のこと言うと、もう裕ちゃんのことなんてどうでもよかった」


だからなんでも聞きたいこといてください

裕一「いつからなの」
里美「裕ちゃんが出て行って2週間後に」

裕一「それからどのくらい会ってたの」
里美「ほとんど毎日…最初は裕ちゃんのこと相談してたんだけど、だんだん会いたくて会ってた」

裕一「もうそういう…ことにはなったんですか」
里美「(ためらいながら)うん。」


ここから拒否反応が、口調に出る。

裕一「どっちから誘ったんですか」
里美「酔っ払ってて。わたしからホテルに誘いました」


裕一「その人は何をしてる人ですか」
里美「伸二くん…なの」
裕一「えっ…」

裕一「伸二はなんて言ってるんですか」
里美「わたしが話したら話す、って、言ってます」

裕一「伸二と僕の関係が壊れるとは思いませんできたか」
里美「裕ちゃん…ごめんなさい、それは逃げてもいいですか…」

伸二はここでも、ひどいなぁと。
里美に押し付けてるんだよね1番辛いこと。
里美は里美で、1番受け止めなきゃいけない質問をスルーする。
裕一を甘やかしてかばってきた2人が、
こんな突き落とすようなことするんだっていう現実。



荷物をまとめ始める裕一。


裕一「とりあえず、出て行くから、
ここ里美の名義だし。その方がいいと思うんだ。
残りの荷物は住む所決まったら連絡するから送って。」

自分が逃げた時と同じことを言うのが、余計に悲しみをさそう。
そのあと本当に別れるんだなってのが荷物のくだりで
さらにかぶさってきて悲しすぎる。

裕一「ちゃんと、出て行くから。」

里美「裕ちゃん…」と泣きながら投げかけるも出て行く裕一。
里美「裕ちゃんごめんなさいぃ…」
と、閉まった扉に向かって謝る。


道端に蹲る。


加藤に電話。
加藤「先輩っ!(結末)どうなったんすか!」
裕一「まだ終わってないんだ、面白くなってきやがったぜ」
加藤「まーじっすか!またどうなったか、連絡くださいね!」


立ち上がる裕一。

刺してくる光に向かって顔をあげる。
この時の表情がほんっとなんとも…いえない…
お顔は麗しくてキレイなたいぴちゃんなんだけど、
涙とともに悲しくて切なくてやるせないだけではない表情をする、
紛れもなくその時の裕一の顔。


裕一はでもきっと、少しずつ前へ進んではいくんだろうな。
里美と伸二はむしろこのツケが回ってきそうな裏切り方だったけど。
裕一は、この一歩を踏み出したことは大きいはず。


*************************

カテコ。
はじめはすぐなのでたいぴちゃんもあっちゃんも浮かない表情なんだよね。
それはそうだけど、だからなんだかまた涙が出る。

ダブルカテコ。
「そして僕は途方に暮れる」の音楽が流れ始めてて、
拍手もリズムに合わせる形に。
少し明るくなったみなさんがお辞儀。


トリプルカテコ。
今度は手を少し振ったりしながら登場。
客席はスタオベ。
中央で板尾父さんがたいぴちゃんに近づいてきたと思うと、
そのまま頬にチューww

そして2人でニコニコして手を振るw


この最期の2人で全部吹っ飛んじゃうくらいの破壊力だったwww

*************************
ここからは余談。


東京公演を観てから1ヶ月と時間が空いてたので、変化が結構あった。
台詞が割と削ぎ落とされて洗練してたような気がした。

例えば、
1幕だとスマホを裏向けてる理由を言い訳してる(電池の持ち)台詞がなくなってた気がするし、
2幕だと伸二が「俺にそういうことがあっても、失敗作だ、って思ってよ」
っていう台詞がなかった。

逆に、加藤の「まじ卍」みたいに、アドリブも増えてるのも感じた。

裕一に関しては、最初の「あぁ」の言い方が結構変わってた。
引きこもってる感じの言い方で、語尾で笑ってる空気の抜けた言い方だったのが、
気だるそうな言い方になってた。よりシンプルで深みのある感じがしたな。


あとは客席の反応が東京と大阪で違うのも興味深い。
東京はわりと1幕の始めから笑いが起こってたけど、
大阪はだいぶ遅かった。笑いの違いなのか、
笑っていいのか?なのか、w

なんしか、2度観ることで変化や裏読みができて、
観劇できて良かった。

自担のこんな演技目の当たりにしたら誇らしいだろうなって
羨ましくもなった。

良い作品に出会えて、良かったです。

舞台「そして僕は途方に暮れる」3/7 @Bunkamura シアターコクーン②

4/11、別の投稿で更新しました…あまりにも記憶おかしいことがわかったので( ´;ω;` )



合ってるところもあるのでそのままにしておきます笑


1幕を書き上げてから仕事が忙しすぎて、その分記憶も薄れていってるので、
でも思い出せるところは書いておきたいので続きを。

順番もテレコになってるかもだし、もはや記憶の改ざんされてしまってるかもなのは仕方ない( ´;ω;` )




2幕



4人の会話。


4分割にされた部屋のセット。
上段左側から時計回りに香、里美、伸二、母のそれぞれの部屋かくっついている。


里美×伸二。

伸二「あいつさ、愛すべきダメ人間だと思ってたけど、笑えないガチのクズだよな」
里美「うんこだよ!」
(ここじゃなかったかもだけど、あっちゃんの口からこんなセリフが出るとは衝撃だった)


最後まで観てたらリンクしてくるから分かるんだけど、電話が終わった後、里美はリラックスしてて足をぶらぶらしてる。


香×母。


香→伸二
母→里美

それぞれが話してるのが同時進行で重なるように。ここほんと秀逸だった。





そして父の部屋
裕一は寝転んでる。

パチンコから帰ってくる父。

クリスマス。

どうやら景品でお菓子をもらってきた様子。
ケーキみたいなもんだろ、とこたつの上に置く。


しばしして、クリスマスというきっかけで、何か起こしてみてはどうか、と提案する父親。


電源入れると繋がることができる状態なので、やってみるべきだと。
(父の携帯はお金払ってないから誰とも繋がることはできない)

渋っていた裕一、とうとう電源を入れる。


そして、里美に電話。
里美は出ないが、留守電に「父親のところにいる」こと、
「いつか帰る」「また連絡する」ことだけ入れる。

そしてまた電源を切ってしまう。


逃げ続けている父親と一緒に居ることで、少しだけど動くことができた裕一。


けれどその電話に里美は気づいていながら出なかった。
ここで出たら里美は何て話をしたのかなぁ、と、最後まで観てから思った場所。


もういちど、4分割の部屋

裕一が父親のところに居るということが4人ともに伝わる。



そこからまた日々は過ぎ、年末。

ピザでも頼む話になって、電話を使うことに。
そこで電源を入れると、里美からの着信が鬼のように入っている。

留守電にメッセージが入っている。


裕一のお母さんが倒れたという電話だった。


もちろん、父親に話すも、関係ないと会いに行こうとせずに、
こたつに入って寝転ぶ。本格的に根を生やす体勢に。


裕一はそんな父親に苛立ちを覚えて、荷物をまとめて出て行く。




バス停


再会する裕一と里美。

ちょうど退院したところということで、母親の話をする。

伸二が登場。

このあたりでなんか違和感を感じてたのはあとから判明するところだった。
2人とも、仕事納めのあとで、
里美は裕一のお母さんの付き添い?心配だから、ということで。
伸二は実家に帰省ということで。


ちゃんと話すから、って里美に言ったのもここだっけな。
もう少し後からか。



裕一の実家。

裕一、里美、伸二、香が居る。
裕一だけはソファから動かない。


お母さんは、もう大丈夫のようで、いつも通りに台所にいる。

仕事納めがいつだった、とか、
他愛もない話をする裕一以外の4人。

裕一は黙ってソファにいる。


堪忍袋の緒が切れた香が裕一を叱る。

「あんたさぁ!!みんながこうやって気を遣ってくれてんのに
あんたは何もないの!?!?」

里美「裕ちゃんは悪くないんです、叱られたくなかって少しだけ逃げてただけで、ね?」
続けて伸二も裕一のことをフォローする。

ここら辺がすごくもやもやっとしたなんとも言い難い気分になった。
裕一の気持ちを分かっているようでまた傷つけているような気持ちになった。



ご飯を食べ終わって、里美は実家に帰ると出て行く。
母と姉も部屋に行き、伸二と2人に。


しばらくすると里美からの連絡が伸二に。

伸二「きっと里美ちゃんも久しぶりだから菅原には連絡しにくかったんじゃないか?」

でもさぁ、菅原とは何があっても友達だから。
よく考えたらこんなに長く友達やってる奴いないよ?」

だから、俺がお前に見損なうって思うようなことしても、
大目に見ろよな」

裕一「伸二はそんなことにならないよ」
伸二「どうかなぁ〜?わっかんないよ〜?」
再会して嬉しいからこんな明るいんだと思ってたんだけどな。



そして数日がすぎ、年末。
年越しそばの準備をする、母と香。

そこへ入ってくるまさかの父。


なんかね、この辺、あんちゃん思い出した。
招かざる客なんだけど、でも最終的にピースがはまった感があるんだよね。

行かないって言ってたのに、やっぱり来ちゃうところが父親の
クズだけど可愛らしい部分だな。
「体は大丈夫なのか?」と元妻に声もかける。

年越しそば。

母と香は自分たちで作ったおそば。
父と裕一はカップ麺。
(ほんとに作ってるけど、あまりに早くに食べ始めたから
固そうだったw)


テレビでカウントダウンが始まり、年が明ける。
「今年もよろしくお願いします」と挨拶する父。
「いやあなたが言うなよ」と突っ込む香。


唯一このシーンが暖かくて癒されるところだったな。


父が来たことにより、逃げずに帰って里美にも話をしようと決意する裕一。
母も、背中を押してくれる。



里美の部屋。
裕一「ちゃんと全部話します」
里美「裕ちゃん、もういいよ」


里美「…好きな人が、できました」





裕一「いつから…ですか」
里美「裕ちゃんが出て行って1週間後くらいからです」

裕一「その人から言い寄られたんですか」
里美「最初は裕ちゃんのことで相談してたんですが、そのうちに好きになって、いつも会ってました」




裕一「もう……そういう関係なんですか」
里美「(うなだれながら頷く)」


裕一「何をしている人ですか」
里美「会社員です…」


里美「伸二くん…です…」





裕一「僕たちの仲が壊れるとは…思わなかったんですか…」
里美「(泣きながら)その質問は…逃げさせてもらえないですか…」


荷物をまとめ始める裕一。
裕一「ちゃんと、出て行くから」
里美「裕ちゃん、」

と、号泣しながら裕一の名前を連呼する。

いま打ってても泣きそうになる、辛くて重い時間。

裕一が出て行き、泣きじゃくる里美が残される。



うすうすおかしいとは思っていたけど、やっぱりそうだった。
裕一のことで4人が電話してるシーン、
電話が終わってからソファで足をブラブラしてた時も、
きっと伸二と楽しく話したことの方が前面に出てた。

裕一の母親のもとに行くときも、合わせたように2人は同じタイミングで北海道に。
ほんとは里美は伸二の実家にも行く予定だったとか…!?


香が気まずい空気の時に裕一を叱った場面も。
慌てて裕一をフォローするその姿が2人は似てた。
きっと、自分をかばいながら裕一をかばってたんだ。

そうやって一気に今までのシーンがぶわぁぁぁっと脳内に流れてきてゾッとした。


1番信じていた2人は、裕一を裏切ってた。



裕一はうなだれながら歩く。

次第に大きくなる音楽。


道の途中で振り返り、光に眉を顰めながらなんともいえない表情の裕一。

舞台「そして僕は途方に暮れる」@Bunkamura シアターコクーン 3/7

(作品が良すぎて、すぐ忘れちゃうので内容を書き留めておきたいので内容がっつり書いてます!ネタバレ!!)


舞台「そして僕は途方に暮れる」観劇。


www.bunkamura.co.jp


休みが取れて、直前になってこの舞台がちょうど始まってることに気づいて当日券の電話。
無理だろうなって半分思いながらも10分くらい粘ったらなんと繋がった…!
電話口のお姉さん、とてつもなく早口で聞き取るのに精一杯だったw
無事に整理番号をいただいて切電。


去年のみったんの舞台「あんちゃん」もだけど、当日券の電話繋がると、奇跡すぎて手が震える。
かけたの自分なのに。


というわけで渋谷へ。


キャスト
菅原裕一・・・・藤ヶ谷太輔
鈴木里美・・・・前田敦子
今井伸二・・・・中尾明慶
菅原香・・・・・江口のりこ

母(智子)・・・・筒井真理子
父(浩一)・・・・板尾創路
田村先輩・・・・米村亮太朗
後輩・・・・・三村和敬


<1幕>
○里美の部屋○

出勤前の里美。
寝ている裕一。


ドライヤーを髪にあててるところからストーリーは始まる。
「起こした?」
「んぁ? …あぁ」
この最初に返事聞いた時に、あ、この人はダメな人なんだなって分かる。
寝ぼけてたり、二日酔いだからっていうのではない気だるさ。
語尾が苦笑いのような愛想笑いのような、少し笑ったような言い方になる。


劇中何度も「あぁ」「まぁ」が出てくるんだけど、
少しずつ違うけど、やっぱり軸はこの言い方をしてる。

裕ちゃん今日バイトは?
休み
遅くなるからね

と普段どおりであろう会話を。
里美に対して裕一は相槌ぐらいしかうたない。

里美が出勤したあと、裕一はカーテンを開けてスマホに目をやる。
LINE。伸二から「今日ひま?」とメッセージ。
FB。Twitter
メッセージ。姉からの「お盆は?」「お正月は帰るの?」
(伸二とのやりとりは裕一からの電話などもあるけど、姉にはこれまで返信した形跡がない)
着信。「母」という赤い文字が、里美からの着信を示す黒い文字を上回って表示される。
このあたりからも、家族からは逃げてるのが分かる。


しばらく見たあと、スマホを置いてまた寝る。


そして夜。
里美が帰ってくる。暗いままの部屋。

裕一「なんで電気つけないの」
里美「裕ちゃんが寝てるから」

部屋着に着替える里美。
カーテンを閉めて電気をつける裕一。

ご飯が残ってるのを見て「あんまり美味しくなかった?」と聞きながら片付ける。

ご飯は?まだ。里美は?まだ。
里美「作った方がいいのかなあ!」
裕一「コンビニでいいっしょ」

と言ってスマホを持ってソファに移動する裕一。
テレビでは水曜日のダウンタウン

里美「何してたの?」
裕一「んぁ?あぁ…寝てた」
里美「ちがくて!いま!何してたの!?」
と、何かがはじけてしまったように気持ちが一気に出る里美。

裕一「伸二にLINE返してた」
そこから、朝見たSNSのこと、水曜日のダウンタウンの話、を饒舌に喋り始める。


「無意識かもしれないけどさぁ!
裕ちゃんいっつもスマホの画面わたしに向けないの!
置くときもいっつも裏返して!それってさ!何か隠してるからだよね??
今だって急に聞いてもないことたくさん話し始めて!」

上着を着る裕一。

「何してるの?」

「やっぱり食べに行こ!」

と逃げようとする。


(この辺順番違うかもしれない)

「じゃあ見ればいいじゃん、その代わり何もなかったら謝ってよ?
そんなに侮辱したんだから!」

里美「見ない!今のが伸二くんへの返信だってことは疑ってない!」

そこまで言って、もう全部言ってしまおうという気持ちになったんだろうな、
寝てる時にスマホの中見て、浮気してる(た)ことを見つけたことを伝える。
「1つひとつ探して、非表示にしてあるの見た」ことまで。
ちゃんと説明して、と言う里美。

それとは裏腹に荷物をまとめ始める裕一。
「何してるの?」
「ちゃんと、出てくから。うん。」
「そうじゃなくて、話をしたいの!」
「いや、ちゃんと、出てくから。その方がいいと思うんだ」
と、とりあえず出て行くことを強調する。

「ちょっと待って!裕ちゃん!
わたしだってさ、裕ちゃんの寝てる間に勝手に見たんだよ?
ロックも寝てる間に指で解除して、
1つひとつのアカウント調べて非表示のもの見つけ出したんだよ?
普通にわたしヤバイ人だよね!?」

裕一は黙って聞いてる。
里美は自分のダメなところさらけ出すことで裕一の話を聞き出そうとしてるのに、
それでも話そうとしない。

「ちゃんと出て行く」の「ちゃんと」って何なんだろうな。

玄関まで逃げる裕一。

「ちょっと待って」と何度も言われるけど、出て行く。
際になって「あれ、これ、なんだ?いたたたた」って体調崩す(フリ)。
急に体調悪くなって心配する里美はお水出そうとする。
それを拒否してそのまま出て行く裕一。

扉から半分出ながら「あーけっっこうしんどいかんじだー」
この辺から会場も明らかに仮病なことにクスクス笑いが起こる。
「あー気合いだなー」とゆるーく言いながら扉が閉まる。


ここ、普通に仮病は面白かったんだけど、あのタイミングでそれを出すのは
ドサクサに紛れて出て行きやすいように裕一は自衛したんだろうな。


○伸二の部屋○
幼馴染の伸二の部屋に転がり込む。


伸二は洗濯物を畳んでる。
コンビニの袋を持って帰ってくる裕一。

伸二「バイト朝までじゃなかったの?」
裕一「客こなくて暇だったから帰ってきた」
伸二「え、それ大丈夫なの?」
裕一「大丈夫っしょ。てかこの辺ファミマしかないのな、
俺セブンが美味しいからセブンまで歩いたけど遠いわー」
伸二「なんか、、ごめん。」
会場、笑。

裕一がセブンのチャーハンを食べてる間、伸二は洗濯物を畳見終わって、
「はい、これ裕一の分」、と渡す。
「んあぁ。」と言って壁側に投げる裕一。
会場笑。

ここまででキレない伸二すごい。

伸二「(水曜日のダウンタウンの音楽が流れてくる)しかしお前が来てから2週間かー」
「里美ちゃんには連絡は?」
裕一「してないけど」
伸二「もしあれだったら俺が里美ちゃんにれんら…」
立ち上がってトイレ?に向かう裕一。

裕一「布団敷いといてー!」
伸二「え?あ、あぁ。」
(会場笑。)

置き去りのゴミを捨て、テーブルを片付け、投げられた洗濯物を見ながら
裕一の布団を敷く伸二。

戻ってくる裕一。
「トイレットペーパーなくなりそうだったから明日仕事の帰りに買っといた方がいいんしゃない?」
伸二「おぉ…なんか、わりぃな。」

敷いてある布団と枕を見て、枕を持って「違う、こっち」とばかりに
置いてくれた枕を逆の場所に。(テレビ見るため)

いちいちの2人の掛け合いに会場笑。

このへんまでは笑いも出てくるし、この2人の感じは昔からの友達だから
ありえる流れで(良い悪いは別として)。
やけにリアルだった。
共演歴もあるし距離感がリアルに描かれてる気がした。

そして水曜日のダウンタウンが流れる小さな部屋で、
唯一気を遣って?部屋の明かりを消す裕一。


しばらく無言ののち、伸二が起き上がる。

「あのさぁ!ずっと言おうと思ってたんだけどさぁ!
(枯れるくらいの声で、高い声で。)

別に居たいだけ居てくれていいんだよ!?でもさぁ、
ゴミはいつも捨てないじゃん!?
洗濯してるのも俺だよ!?」


人としてどうなの?っていうのを一気に裕一にぶつける。


そしてまた荷物をまとめ始める裕一。


○田村先輩の部屋○
バイト先の先輩の田村先輩の部屋。

田村先輩は呑んだくれている。
帰ってくる裕一はトイレットペーパー持ってる笑。

裕一「これ、少なくなってたんで買ってきました!」
会場笑。すぐ更生してる笑。

空になったスナック菓子の袋もまとめて捨て始める裕一。
先輩「いいっていいって!」
裕一「いや、このくらいやらせてもらいます、
お世話になってるんで、当たり前っす、」
たたみかけるねぇ笑。会場も笑い続ける。

お前も飲めよ、ってすすめられる。

先輩「彼女からは?連絡ないの?」
裕一「ないっす。」
先輩「あれは?友達。」
裕一「電話は着拒してやったし、LINEもブロックしてやったんです!」
会場笑。

先輩「しかしさぁ、本当に心配ならバイト先くらいくるだろ普通!」


酔っ払いながら痛いとこつくよね…。

先輩「(水曜日のダウンタウン見ながら)これさークロちゃんのこれ、明らかにいじめだろー!」


黙ってる裕一。価値観の違いに気づき始めてるように感じる。


先輩「浮気した子とはどうなってんの?」
裕一「もう連絡取ってません。」
先輩「正直さぁー責任感じちゃってんだよね、その子と知り合ったの俺の開いたコンパでしょ?」
裕一「それは、先輩、全部自分が悪いんで、」
先輩「よし!その子に連絡しよ!そんで、呼んでここでお前、抱け!」
と、先輩の変なスイッチがオンに。
裕一「いやいやいや、やめてください先輩、」
先輩「いいから貸せよー、ほら、そこでやったらいいから!」

スマホ取られる。
必死になって奪い返そうとする裕一、もみ合いに。

裕一「もう連絡先ぜんぶ消したんです!!!」
先輩「何なんだよ!!!真面目かよ!!


前から言おうと思ってたんだけどさ、お前さ!
責任なんかぜんっっぜん感じてねーから!!
むしろ超めんどくせぇと思ってたよ!」

(どうやら浮気相手の番号を先輩の名前で登録していたよう)

先輩「いちいちタイムラインの内容確認したりさぁ!
なんで全部消さないんだよ!
お前が変に非表示なんかにするからだろーが!」

(ちょっとこの辺の暴言は曖昧)

と暴れるように吐きながら布団に倒れ込んだまま寝る。

ここで遅れて後輩登場。

「え?田村さんもう潰れてんすか?早くないすか?
よし、すぐ追いつきますんで!」
とお酒を飲み始める。
(この空気には気づいてない)

「あ、話の続き書かせてくださいよ!まじすげーっすよね!
今も逃げてんすよね?」

「お、ぉぉ。」

大学時代の話も少し。

「あれ、もしかしてまた今から出てく感じすか?」
「すげー!まじかっけー!(ファインダー越しに覗くフリしながら)
絵になりますわー!ふー!かっこいい!!」
「映画みたいっすね!1800円っすね!」
「1のつく日は1000円な!」
「ふー!」

出て行く裕一。


外は豪雨。

里美→伸二→先輩→と、部屋を出た後、
最初は町の喧騒とネオンの中だったのが、徐々に静かになって、そして豪雨。

これはもしかしたら意図してるのかな。


ずっと舞台転換もすごいなって思ってたんだけど、
ここのシーンの豪雨は映像も合わせて素晴らしかった。

○姉・香の部屋○
連絡もしてなかったのに、突然の電話にちゃんと出て、部屋にも招き入れてあげる香。
「じゃあ起きてるわ」と、そっけないけど、姉弟の関係ってこんな感じなのかもな。

お茶を入れながら、「年末年始は?帰るの?」と、特に何があったかとかは何も聞かない。
そして「本読みたいから、じゃ、」と部屋の奥に行く。

しばらくして、
「あんたさ、付き合ってる人とかいんの?」
答えない裕一。

またしばらくして。
「お金でしょ?あんたが来るなんてそれしかないよね」
と決めつけて、1万円札を持って裕一のところにズカズカと戻る。
裕一「違う、」

香「いいわよ、それで北海道帰りな」
(ここで言ったんだか最後に言ったんだか忘れた)

香「あんたさ、いつまでも母さんにお金せびって、あんたいくつよ!?
結局母さんも足りなくなって、あんたの仕送り、わたしが払ってんですけど!!」
会場笑いも。

裕一「自分だって金、金、金、金っていつまでもやってるから1人なんじゃないの、
あの、母さんだって、孫の顔の1つぐらい見たいはずじゃないの!?」
ちょっとここの孫の顔の1つ、のところで甘噛みしちゃってたのが、
またある意味それっぽくてリアルだった。

香「はぁ?なんなのあんた、あんた相当やばい人なんですけど!!」

口喧嘩が続きながら、裕一はまた帰り支度を。

香「あんた一体何しに来たのよ!?」




出て行く裕一。時刻は夜中の1時過ぎ。

まさかそんな時間に電話しないだろうと思ったら、
母親に電話する裕一。


母・智子は電話に出る。
「裕一くん?どうしたのこんな夜中に。」
優しい声。

裕一「あ、あの。明日帰るから。」
母「えぇ?そうなの?何時頃こっち着くの?」
裕一「8時半くらい」(もはや曖昧で覚えてないけど朝だった)
母「何か食べたいものは?ある?」
裕一「いや、いいよなんでも」
母「いいから遠慮しないで、何か食べたいものはない?」
裕一「本当に何でも大丈夫だから」
母「いいのいいの、裕一くんの好きなもの作るから」
裕一「本当にいいから。じゃあまた明日」
母「えぇ?…」


空港。佇む裕一。
搭乗受付のアナウンスと、行き交う人の喧騒。

もしかすると、逃げて逃げてきたけど、実家は最終地だと思ってるのかな。
いつもより腰が重い。このシーンが入ってることでそんな感じがした。

画面に表示される、日付。
11月1日から時間が過ぎていき、11月29日。
里美、伸二が町を歩く姿。
田村先輩が電話。
「あいつマジ、俺んとこ出てからずっとバイトサボってやがんの!
まぁ?暇だし1人くらいいなくても店はまわんだけどさ、
俺が連れてきたやつだしマジ俺のメンツ潰してくれやがった!
帰ってきたらあいつマジぶっ飛ばす!」
後輩「マジっすか!まだ逃げてんか!すげーっすね!」
田村先輩「んぁあ?」
後輩「あ、いえいえ」


(このシーン、ここで挟んでたのかもっと後だったか曖昧)


○母・智子だけの暮らす実家○
料理を作る母。ソファでテレビを見ている裕一。


母はリウマチがひどくなって動き方も明らかにしんどそう。


最初は他愛のない話。
クリーニング屋のパートが、欠員が出て忙しいこと。
伸二は元気か、里美は元気か、
裕一くんはいつまで居られるの?。。。

ここでも急に帰ってきた裕一に何があったかは聞かないのが家族な感じがするな。

母「さぁ、ごはんできたわよ」
裕一「あぁ、」
母「これも食べて!あ、これも美味しいのよ!」
裕一「あぁ、」


母「あ、ふりかけ!」
と言って足を引きずって戸棚の奥まで移動する。
そこでガタッ、と倒れこむ。
裕一「母さん!」
母「大丈夫大丈夫、」
と、テーブルにふりかけを持って戻る。


裕一「(リウマチがひどい母を見て)帰ってきたほうがいいのかな」
母「裕一くん!そうだったらこれ、入って!」
といって引き出しまで足を引きずって移動し、
パンフレットを渡す。
裕一「えっ、、、、」
母「○○さんに教えてもらってね、母さんも入ったので!
そしたらね?リウマチもだんだん楽になってきて。」

と言って奥から飲み物の入った入れ物(壺?タンブラー?)
を取り出して嬉しそうに言う。

裕一「えっ?これ、でも、宗教だよね、、、?
母さん、こういうのはやめたほうがいいよ!」
母「裕一くん何言ってるの!?
神様を侮辱するような、そんな子に育てた覚えはない!!」


悲痛な思いでその場で塞ぎ込む母。
何もいえない裕一。

また出て行くことに。


母「裕一くん、いい?
裕一くんがどこにいても何してても、神さまが全て救ってくれるんだからね。」


○再会○
雪の降る静かな夜。
バス停にトボトボと歩く裕一。
とうとう行く場所がなくなったことが、
雪×しーんと静まった世界とリンクする。


しばらくすると、通りがかる人。
過ぎ去った後ふと振り返ったその人は、父親だった。

「裕一か?」と近づく。
「何してんの」
「俺はパチンコの帰りだ」

智子と離婚した後別の人と結婚したはずが、
「とっくに離婚した」
「周りにお金借りまくって、逃げてた」
と、自堕落な生活をしているようだった。

父「お前も逃げてんのか?」
裕一、行くところがなくなったことを話す。

父「いいじゃないか、逃げて逃げて逃げまくればいいんだ。
世間様が帳尻を合わせてくれる。人生はぬるま湯だよ!」

「そうして逃げ続けた先にどうなるか分かるか?
『面白くなってきやがったじゃねぇか』だよ」



後になって、こうやって振り返ったから思うことなんだけど
母親の「神さまが全て救ってくださる」
父親の「世間様が帳尻を合わせてくれる」っていう、
他所に救いを求める感じは裕一の両親だな、と、
この両親の価値観が無意識に根本にあるんだろうなとリンクして。
しかもケセラセラとはまた違うんだよね。
姉の香はどちらかというと反面教師のようにして生きてきたのもここから更に気づく。


そして物語は2幕へ。

「リューン〜風の魔法と滅びの剣〜」@静岡市清水文化会館マリナート 2/27

ミュージカル「リューン〜風の魔法と滅びの剣」を観劇しました。


ほんとは近い大阪で観れればと思っていたのにタイミングが合わなくて、静岡まで行くことに。
まさか遠征までして観に行くなんて。
いつのまにかわたしの中での丈くんの引力すごい。

公式

lune2018.amebaownd.com

関テレ

www.ktv.jp



あらすじ
>幼なじみのリューン・フローとリューン・ダイ。
リューン・フローは一角狼座の芸人、リューン・ダイは戦士の修行中。
まるで兄弟のように仲が良い二人は共に15歳、
10年前のあの戦争で両親を失った。
ある日、彼らは伝統の「滅びの剣」を見つけてしまう。
それによってリューン・フローとリューン・ダイの運命の歯車が狂い始めたー
「滅びの剣」を手に入れようと現れた大軍の将軍・ダナトリアは、
村を焼き払おうとする。
リューン・ダイはその剣を手にし、敵も味方も関係なく皆殺しにして消えてしまう。
失意のリューン・フローは、
大切な友であるリューン・ダイを殺すための旅に出る・・・・。


キャスト
>リューン・フロー 藤原 丈一郎
リューン・ダイ 大橋 和也
ダイス ダイヤモンド☆ユカイ
エルカ 浜崎 香帆(東京パフォーマンスドール)
ファンルン 永田 崇人
ウィルトスほか 大澄 賢也




○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○


幕が上がり「調和のシンフォニー」から始まるのだけど、緑色の灯に澄んだ歌声。
凛とした空気が広がる。


からの「僕たちの魔法」でさっそくリューン・フローリューン・ダイの歌へ。
すでにクライマックスかと思うくらいの圧巻のプロジェクションマッピングと合わせて歌う2人。
風に歌声と歌詞が乗って流れていくさまがとても素晴らしくて、なんだこの初めての感じ、とゾクゾクした。



普段そんなに聴く機会がなくて勉強不足だったんだけど、大橋くんの歌すごかった。
ハスキーで、かつ綺麗で伸びやかな高音。びっくりした。
丈くんは逆の低音が中心で、これも意外だった。


2人のハーモニーは、それこそ魔法のように、すっと心に入ってくるようで。
幼なじみという設定、あと実際の2人の関係もこの空気を作ってるんだろうなって思った。
この歌もう一度聴きたいなぁ。


そこからエルカも登場。

リューン・フローは魔法があるといいな、と思っているような、それでいて芯が強くて真っ直ぐな子。
リューン・ダイは戦士になって強くなりたいと思っていて、熱くて、でも無邪気で素直な子。
そこにさらに一緒に行動する仲良しのエルカは、好奇心旺盛で明朗活発な子。
この3人のバランスも絶妙だった。

きっとリューン・フローにとっては、エルカは背中を押してくれるような友達で、
リューン・ダイにとっては一緒に自分たちにとっての楽しいことを探せる、同士のような友達で、
エルカにとって2人は、2人の前でだけ本当の自分を見せることのできる友達なんだろうな。




ダイス先生。もう明らかに何か抱えてるのは分かるのだけど、それは後半までおあずけ。
その答えが分かったからもう一度観劇すると、きっと前半からぐっとくるものがありそうだな。
一角狼座の舞台を観なかったあたりとか…。
ほんとは2人の晴れ舞台だし観たかったはずなんだもん。

ファンルン。こちらも登場の時には明らかに何かあるなって思うのだけど、
リューン・ダイを探す旅に誘われた時にはその怪しげな空気は全く見せず、
あ、違ったんだね、と思って観てたら最終的に本心が分かった時には「やられた!」と思った。
でもね、あの旅に誘われた時はきっとファンルン嬉しかったんじゃないかな。
きっと寂しかったんじゃないかな、とも思わせる、そんな演技だった。




物語は冒険活劇、ファンタジーなので、その都度場所が変わるんだけど、例えば
たたらのシーンだと、雨が降り続けてるというのが映像でも伝わりやすい。
ふつうに音や一般的な映像ではなくてプロジェクションマッピングがあるのは随所で効果的で、
なのでファンタジーの中に入り込んでいる気になって前のめりになれる。




冒頭で、リューン・フローとリューン・ダイが約束を交わすシーン。
ここも、後半になってからこのシーンがフラッシュバックして心を打たれるところに繋がるんだけど、
なんといっても冒頭ではこの後起こることが想像できないくらいのピュアな約束。
だからそれが活きてくるんだよね。

演じる2人のお芝居の力がそうさせてて、これはあとからあとから鳥肌がたった。
2人は2人を本当に信頼してて、お互いがきっとお互いの陰と陽を引き受けてる、そんな存在なのが伝わってくる。


話は後半にすっとんじゃうけど、滅びの剣を手にしてから、まだ葛藤しているリューン・ダイ、あのあたりの演技が圧巻だった。
滅びの剣に翻弄されて悪になっていく自分と、リューン・フローやダイス先生と出くわしたときに
近づかないで、と制する自分。
いつもにこにこしてる大橋くんだからこそこの演技がいかに迫力があるか。
あまりの迫真の演技に感涙した。
リューン・ダイが大橋くんなのは大正解すぎた。


リューン・フロー。
いつも、いつまでもリューン・ダイやエルカを大切に想っていて、
魔法も信じていて。
彼の内なる強さはこれまた丈くんだから伝わるのがほんとに大きい。
あー書きながら泣きそう!

たたらのシーンで、ネタバレになるけど腕を差し出す優しさと強さはほんとすごいと思う。
なのに結局、ファンルンにも裏切られるし大事な声を失っちゃうんだよ…。
でもきっとリューン・フローは誰も恨んでない。
ただ1つ、リューン・ダイを救うことが1番の使命で。
冷静で穏やかに見えるけど、熱くて。芯の強い子。
丈くんだから伝わってくるんだよね。



話は変わるけれど途中ファンルンの裏切りの時。
囚われたリューン・フローのシーンが、
とってもドリボのGet it!の冒頭のユウタみがありすぎて急にハッとした。
はぁ…自担のお芝居観たい…



主要キャスト以外の豪華さもこのミュージカルの素晴らしさだった。
そんなに舞台たくさん観てはないけれどお名前を拝見したことのある方々、
脇を固めるというよりも、ほんとにリューンファミリー!って感じだった(語彙力w)


丈くん大橋くんが安心して演じられるのはそういう背景もあるのかもな。


そうだ、くるくるシルクのお三方なんて、あっさり凄いことやりすぎて目が忙しかったw。
大道芸人の方々と拝見して納得。
何度か「これはどうやって成り立ってるのか」って思う登場の仕方あった。
それそこそれがまたファンタジーを際立たせてた。


最後には、ある意味みんなの想いは報われつつあるのかな、
犠牲にしたものはあまりにも大きいけれど、それでも2人は強くなって、
大きくなって歩いていけるはず、という期待とともに幕が降りる。


あぁ、一緒に冒険楽しかったし、2人の成長を見守る感じがしてまたよかったな。






からのカーテンコール。(メモしてないからニュアンス)


大橋くん「今日ははしを運んで…、あ、足を運んでくださいましてありがとうございましたーー!
静岡、今日が千穐楽なんですけど(無邪気)、ありがとーだらー!」

丈くん「(しばらくしゃべったり笑ったりしてる大橋くんを見て)終わりですか?笑、
ええ…静岡…この公演が初日で千穐楽なんで不思議な感じですが笑、
スタッフキャスト怪我なく最後まで頑張りますので応援お願いします」


たぶんトリプルカテコまであったかな。
拍手も鳴り止まないし、キャストのみなさんもにこにこ出てきてくださる。


もはや何度目のカテコか分かんないんだけど、
この辺からほんと2人ともが2人らしくて可愛かった。

大橋くん(ひとり大きく手をブンブン振りながら)「みんな今日はありがとーーー!!!」

丈くん「こうやって地方もまわれて嬉しいです。プレビューの千葉、東京、そして今日静岡、あと久留米と大阪。大阪はちょっと遠いなーって思うと思いますが、どうにかして!(どうにかとは笑)頑張れーって声を届けてほしいです!」

大橋くんボソッと「ツイッターとか」

wwwwwwwwwwww


ちなみに最後らへんは岸さんか上山さんか大澄さんか忘れちゃったけど、
丈くんがステージに押し出されるようにかまわれてて、かわいかったw


さっきまであんな迫真の演技に涙してたのに、幕が降りてからの自由さが
ギャップすぎてほんとおもしろかった。

座長ではあるけど、ほんと可愛がられて愛されてるのが伝わってくるし、
カンパニーの仲の良さも伝わってくるし、
幕が降りた後も大橋くんの自由でかわいいのと丈くんの真面目さと、
ほんといろいろ楽しませてもらえた。


最後の最後は、客席のみんなも全員!と言われ、みんなで手を繋ぐことに。


大橋くん「2階のみなさん見えてますかーー!」


丈くん「お客さんもみんなリューンカンパニーってことで、
いつものやつ…」

たぶんこれ、丈くん見切り発車だったのでは?その辺もすごくかわいかったんだーこれ!!

上山さん「本番前にやるのがね、あるんです」

丈くん「僕らが、リューン!って言うので、そのあと、
\カンパニー/って(片足を一歩踏み出しながら)言ってください。」
丈くん「あっ、屈伸とかで!2階席の人たちとか落ちたら問題なるんで笑」

2階席最前のわたしたち、周り見合わせて笑顔に。

大橋くん丈くん「せーの、リューーン!」
会場「カンパニーーー!!!」






あぁーー観に来てほんとに良かった!!!

千穐楽まで、がんばれリューンカンパニー♡(❁´◡`❁)


関西ジャニーズJr.藤原丈一郎&大橋和也のW主演作!ミュージカル『リューン~風の魔法と滅びの剣~』東京公演スタート | エンタステージ

2017年を振り返る

5月
*舞台「23階の笑い」@サンケイホールブリーゼ
GRAPEVINE presents GRUESOME TWOSOME @Zepp osaka bayside


6月
Kis-My-Ft2 TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM@名古屋ガイシホール(21日・22日昼)


7月
Mr.Children DOME&STUDIUM TOUR Thanksgiving 25@京セラドーム(4日)
*舞台「あんちゃん」@東京グローブ座(12日)
Kis-My-Ft2 TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM@大阪城ホール(26日夜・27日夜)


8月
Kis-My-Ft2 TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM@マリンメッセ福岡(2日・3日昼夜)
Kis-My-Ft2 TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM@横浜アリーナ(13日夜)
Mr.Children DOME&STUDIUM TOUR Thanksgiving 25@エディオンスタジアム広島(26日)

9月
*Endless shock(12日)
*クマモトオオイタ旅(3泊4日)

10月
*ラボン乗車イベント@原宿

12月
*Hey!Say!JUMP I/O th Anniversary Tour 2017-2018@京セラドーム(8日)


今年は前半SNSで情報を得るのをやめてて何もオタクらしいことしてなかった。
そこからの反動がすごいなぁと我ながら驚く。

ドリボのない9月、というのがやはり1番の現場ニュースだったな。
これもその反動なのか、自担の出ない舞台やコンサートを見る機会も自分比で高かったなぁ。

それを経てやはり玉森くんが好きでキスマイが好きなことを自覚できる1年でもあった。

来年はどんな姿を見せてくれるのか楽しみだ!